こんにちは!テストチームとのの(@tono2587)です。
今回はクックパッドでおいしいごはんをごちそうになった話を書きます!!!
嘘ですごちそうになりながらテスト現場のお話聞いた参加レポートです(おいしかったのは本当です)(めっちゃおいしかったです)
Cookpad Tech Kitchen #7 〜 理想の開発現場の「ふつう」のお話 〜
日時:2017/04/21 Fri. 19:30〜
場所:クックパッド株式会社 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー12F
登壇者:秋山 浩一さん、関 将俊さん、深谷 美和さん、松尾 和昭さん
公開された資料
どんなお話が聞けたか
- 「理想の開発現場」について
- 理想の開発現場の「ふつう」について
「うまくいったらどうなるの?」
「なんでやるんだっけ?」
「やりたくないの?」
「えー」 - そのチームで喜ばれるふるまいについて
- 明日からできそう??
「理想の開発現場」について
タイトルの「理想の開発現場」とはどういうこと? という説明を秋山さんより
- いままでは、テストと開発それぞれが独立しているほうが理想の形だと思っていた。
・技術、お金、管理それぞれが独立(IV&V) - しかし、2015年のみわさんの発表を聞いてもう一つの理想の形に気がついた
・「人はミスをする」ことが受け入れられていて、テストエンジニアと開発者が一緒に品質をよくしている形
・ダイバーシティ&インクルージョン…多様に集まって、お互いに認め合うこと - ソフトウェアの世界では、このようにひとつの世界で情報交換したほうがよいのではないか
◯よいところ
・何を言っても大丈夫なこと…認めあっている
・「人」ではなく「こと」に焦点が当たっていること…品質をよくするために人が動く
・見方が違うことが大事
・共同作業と当事者意識…一緒にひとつになってやっている
解説にはカンペがあったそうです笑
カンペは作ってきた。これだ。 pic.twitter.com/rEgFpOp95W
— akiyama924 (@akiyama924) 2017年4月21日
今回はそんな理想の形=みわさんのチームについてのお話でした。
これから話す内容について関さんより
- これまでは、できあがったチームの事例を報告していた
→それを聞いたからといってできるとは限らない! - 今回は、チームになっていく過程を報告します
→問題解決の最中に起こる話からよいチームができていっているのではないか?
フレーズ→ふるまい→価値観 のようにチームの価値観ができていくのでは。 - こんな名言があります
『生きている花をつくろうとすれば、ピンセットで細胞を一つ一つ物理的に組み立てるのではなく、種から育てるであろう。』
ーーークリストファー・アレクサンダー『時を越えた建設の道』
(種の撒きかたを教えてくれるんですね?!)
理想の開発現場の「ふつう」について
よくつかわれているフレーズがあります。
「うまくいったらどうなるの?」
このフレーズのよいところ
ゴールがわかる、確かめる方法がわかる、ゴールまでのステップがわかる、うまく迷える
→これをきっかけにしてぼんやりしていることをはっきりさせられる例:◯◯の調査をします と言われたとき
ほんとうにやりたいことのための調査なので、そのやることがみんなにわかるようになったらやめようか、とか決めることができる
Q:調査の区切りは先行投資だと難しいのでは?
→時間で切る ことが多い
「なんでやるんだっけ?」
このフレーズのよいところ
・ゴールの意味がわかる、やりすぎを抑えられる
→その作業自体の意味を考えたり、その作業でつくろうとしてるものがわかってくる。「不足」は不具合とかで見つけやすいが、やりすぎはわかりづらいのでこのフレーズが役に立つ
→不安に思っていることはバラすほうがよい。
→1人よりn人で考えたほうがみつけやすい例:だれかが迷っているとき、話し合いが急に静かになったとき、結論が出ないとき、困っているように見えるとき、熱中し(すぎ)ているとき
Q:Cookpadではどうですか?
人に干渉するのはけっこうやります。進捗の確認とか
Slackとか直接でちょくちょくコミュニケーションとる
できるならやったほうがいい
「やりたくないの?」
このフレーズのよいところ
・1人だけがやりたくない、状態にならなくできる(ヤダ共有)
・やる気がないからやらない、とはならなくできる
・上手い人がかわりにやってくれたりする
→「嫌なこと」をなくしていくことができる。モチベートするのではなく、嫌なことを認めてなくしたり、みんなのものにすることができる例:問題を前に言葉が出ないとき、言い訳をする人が出てきたとき
Q:微妙なところに気づいてあげる工夫は?その人が「やりたくなさそう」という判断基準は?
→顔をみるから気づく。その人の話を聞いていてゴールが明確じゃないときや、明らかに目をそらすとかのとき
「えー」
このフレーズのよいところ
・瞬時に違和感を伝えることができる
→「えー」って言うと課題かも、って気付ける
・それが何かをみんなが一斉に考えて話し始める
→たいていの場合課題(問題)がみつかる例:「あれ?」とかも同じ使い方。ちょっと待って、というかわりだったりする
→理不尽なこと言われたときには有効
◆スビードを大切にしているチームだからつかいます
・「早く」みんなに伝えたい
・自分で納得できるまで確かめてから伝えたい
Q:途中から入ったひとにも「えー」が悪く伝わらないコツは?(「えー」って普通否定的なイメージ)
→次の言葉までセットにしてる 「えー◯◯?」
Q:新しい人が「えー」の意味をわかるきっかけは?
→みんなのいる場で言われる/使われることが多いから慣れていく
→自分のことと同じようにその場にいる人が考え始める
そのチームで喜ばれるふるまいについて
- 変だな?と思ったときにすぐ誰かにいう
- バグかな?と思ったときにすぐ誰かに言う
→スピード重視だから。バグじゃなくても怒られたりしない(いままではバグかな?くらいでは報告しなかったし、違うかもしれないことに開発者の工数をとることはよくないことだと思っていたけどいまはそうではない) - 仕様がわからないときだれかにきく
→誰かが知ってるのに、わからない人が調べている時間のほうがもったいない - テストのやり方がわからないときだれかにきく
- テストを思いついたとき、やる前にだれかにいう
→ここバグ出そうだな〜って思ったときにすぐ言っちゃう
→実装する前でも言う。考慮できてなかったところに気づいたりする
→知っているなら先に言いなさいよ、というスタンス。いいものをつくりたいはずなのに、自分のやりたいことが優先されるべきではない。バグでそう→実装で確認は自分がやりたいことじゃないだろうか。
「わざわざできあがってから言うのは、きみは意地悪だ」 - こうしたフレーズを繰り返し言っていき、だんだんチームの価値観をつくっていく
明日からできそう?
15年も一緒にやっている長いチームだから、チームとしてできあがっているからこそ成り立つものなのでは?
と思われるかもしれないが、このチームに限った例ではないよ
→ラムダノートという会社と1ヶ月くらい一緒に仕事したらそっくりなチームができたから
まとめ
・テストエンジニアと開発者が一緒につくっていくのもチームの理想の形
・理想の開発現場ではなにが普通なのか
・よくつかわれているフレーズがあり、価値観をつくっていってると思う
・みんなが当事者
・新しく入ったメンバーにも繰り返し言っていき、慣れてもらう
感想
話を聞いて、わたしがすぐできそうなことについて考えました。
- モヤモヤはすぐに伝える
なんでも全部すぐ言うのがよいとはまだ思いませんが、悩みすぎたり、考えすぎて止まらないようにしようと思いました。まずは時間で区切ってみます。 - 朝会をちょっと変えてみる
いままで:進捗をざっくり確認→今日はAさんここ、Bさんこっちからお願いします。→他は何か(共有事項)ありますか?(終)
これから:最後の(共有事項)の聞き方を具体的にしてみる。不具合でたかとか、仕様不明点ないかとか…
→心当たりを見つけやすいし、細かいことも共有しやすくなりそう。
→逆に無駄話みたいになっちゃうこともあるので、ほどほどでよいとアドバイスもらいました。 - 「よいものをつくるため」を忘れない
喜ぶのが自分ひとりだけ、にならないこと。
→ちょっと面倒だな…ということも、「これを使う何万もの人がこっちのほうがうれしい」と言われたらがんばれる
ほか
ごはん全部おいしかったです。豚肉の角煮みたいなやつとか、生姜焼きとか、炊き込みご飯とか…でも食べながら聞くのは上手くできなかったです…もっと食べたかった…笑
ごちそうさまでした…
…というわけで、おいしいごはんとおいしいお話をいただいた1日でした。今よりもっとよくなるためにすぐできそうなことも見つかったので、早速やってみようと思います。
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